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小学3年生でここまでできる「人にやさしい」まちづくり 全22時間へ

1 自動販売機は人にやさしいか(1時間)


高山佳己 トップHP 

1 自動販売機は人にやさしいか(1時間)
  2 人にやさしいまち探検の計画を立てよう(3時間)
3 人にやさしいまち探検をしよう(4時間)
   
4 「元城小の校区は人にやさしいまちになっているか」発表会準備をしよう(7時間)
5 「元城小の校区は人にやさしいまちになっているか」発表会をしよう(2時間)
6 自分の考えをまとめよう(1時間)
  
7 わたしたちの未来のまちづくり(4時間)



説明 1学期に「学校のまわりの様子を知ろう」で自動販売機探検をしました。
    自動販売機探検をすることで元城校区の町の様子が見えてきました。
    今日は,その自動販売機が問題なのです。
    自動販売機は全国で540万台あります。22人に1台あることになります。
    世界一の数です。
    誰でもが便利だといって利用しています。
    こんな場合はどうでしょう。
発問  目の不自由な人は,自動販売機を使えますか。
指示  使えるという人は,ノートに○,使えないという人は,ノートに×を書きます。
    理由も書きなさい。(10分間)

・ ○ 27人 
・ ×  7人

指示 では,自由起立発言でどうぞ

20分間の発言の後,朝日新聞に投書された次の記事を配布し,読む。

自動販売機の前でなやむわたし
                                                     門真市 川田隆一
 のみものの自動販売機にはあたたかいものと冷たいものがいっしょに入っている。
 ぜんもうのわたしには,それがとてもなやましい。
 先日,冷たいコーヒーをのみたくなった。ところが,自販機にあるそれがジュースなのか,コーヒーなのか,わたしには知るすべがない。しかたがないので,冷たいものなら何でもよいことにした。
 こぜにを入れててきとうなボタンをおした。
 しかし,出てきたのはあついかんだった。
 またちがうボタンをおした。やっぱりあつい。
 もう一度,ちょうせんしようと思ったが,はいごに人のしせんを感じて,なんだかとてもはずかしくなってやめた。べつの販売機でさらに二回ためしたが,どうしてもあついかんしか出てきてくれない。
 わたしは,けんしゅうのため三月までアメリカで生活していた。アメリカの自販機にも,点字のひょうじはほとんどなかった。
 でも,みんな気がるに声をかけてくれた。
 わたしも,なんのためらいもなく「どれが冷たいコーヒーなの?」と,だれにでも聞いていた。
 もちろん,日本だって,たずねれば親切に教えてくれると思う。けれど,なぜか,わたしにはどうしてもそうすることができないのだ。これは,日本の社会のバリア(しょうがい)なのか。それともわたしじしんがバリアをはっているだけなのだろうか?
 ポケットの四つのかんはとても重かった。
                                                    (97年5月15日 朝日新聞)

説明  みんなの話し合いは「人」のことをよく考えているなと感じました。
     実にいい話し合いでした。すばらしい。超3年生級です。
     今日の話し合いでは,○,×どちらかを決着つけるものではありません。
     ここでいう「人」は,子供・お年寄り・体の不自由な人を中心に考えてほしいです。
     体の不自由な人というのはどういう人のことですか。
    (目が不自由な人,手が不自由な人,足が不自由な人,口が不自由な人,耳が不自由な人, 車椅子の人と子供たちから出る)
     元城小学校の学区の町は「人に便利で親切な町」になっているのだろうか。
     「人に便利で親切な町」探検をしてこれから追求していきます。